ニコンと争うように新型モデルを作り出していたキャノンが、最後に発売した距離計ファインダー35mmカメラがキャノン7です。この頃にM型ライカが登場し、カメラは一眼レフの時代へと移っていきました。
このような逆境に対応すべく、キャノンはキャノン7用の大口径標準レンズ(F値は0.95)や、内蔵の露出計をCdSに変更したキャノン7Sを発表しました。
カメラの特徴として、まずブライトフレームを取り上げてみましょう。
アイピースの上にあるダイヤルを、使用するレンズ(35mmから135mm)に合わせると、ファインダー内には視野が映し出されます。つまり35mmならファインダーいっぱいに、135mmならファインダー中央にやや小さなフレームが現れるといった具合です。
これによって撮影時のフレーミングを誤ることが避けられます。
また、内蔵露出計はボタンの切替えにより、高照度と低照度を使い分けることができます。
それでは実際にカメラの使い方を見ていきましょう。
- 発売:1961年9月
- 型式:35mm距離計連動式カメラ
- レンズ:スクリュー式、外本外爪バヨネット式のダブルマウント
- ファインダー:ブライトフレーム、一眼レンジビューファインダー
- 露出計:セレン光電池、高低段切替え式連動露出計
- 焦点:二重像合致式
- フィルム感度対応範囲:ASA 6〜400
- シャッター:フォーカルプレーンシャッター
- シャッター速度:T、B、1〜1/1000秒
- セルフタイマー:レバー式
- シンクロ接点:X接点
- サイズ:145×85.7×40mm
- 重量:約620g