ご覧になるにはQuickTimeが必要です
今回はニコンの中で珍しい存在である、水中カメラのニコノスVを紹介しましょう。 ボディカラーも鮮やかなオレンジをしたこのカメラは、特別なケースなしで水深50mの圧力に耐え得る防水機能を持ち、多くのダイバー達によって長年愛用されてきたニコノス・シリーズの最近の機種です。 初代ニコノスの発売は1963年で、フランスのアクアラングメーカー、スピロテック社が開発した「カプリソ」がもととなり、日本光学が技術提携により引き継ぎ、製造販売したカメラです。 初代ニコノスはかなりユニークで、フィルム交換の時にはレンズをわざわざはずさなければなりませんでした(今回紹介するニコノスVではもちろんそんなことはありません)。また、レンズの外郭部と本体がスプリング結合されているため、外郭に水圧がかかって変型しても中のレンズ本体はボディ本体のバヨネットマウントに固着されているためフィルム面との位置関係は変わらないようになっています。 水中カメラと書きましたが陸上でも使用可能で、シャッター音が小さいので、スナップ撮影の際などはライカより適しているといっても過言ではないでしょう。 ●1984年発売 ●35mmビューファインダーカメラ ●水深50m防水機能 ●レンズ:交換可能・15mm28mm35mm80mm(ニコノスマウント) (35mmは水陸両用、15mmにもあったが現在は販売されていない。) ●シャッター:電子制御縦走りフォーカルプレーン 1/30〜1/1000秒(オート、マニュアル)B、1/90秒(メカニカル) ●ファインダー:アルバダ式ブライトフレームファインダー(ただし、陸上専用)、視野率:85%、倍率:0.55倍 ●露出制御:絞り優先AE(SPD)、中央重点測光、マニュアル可 ●焦点制御:目測 ●フラッシュシンクロ:特殊ソケット使用、X接点、専用スピードライトでTTL調光 ●サイズ:H99×W149×D58mm、700g