■ライカMモノクローム、バライタプリントサービス
ライカMモノクロームを購入した人には、撮影したモノクロデータを高画質のバライタペーパーにプリントするサービスを提供するという。ライカのホームページでユーザー登録後、ネットプリントサービス「Whitewall」(
https://uk.whitewall.com)にユーザーごとの専用のリンクにアクセスして可能となるそうだが、日本での対応は未定。しかし、これは大変注目されるサービスだ。最近、日本ではデジタルカメラで撮影して、インクジェットフィルムに出力してネガを作り、密着でバライタ印画紙にプリントするという技法が流行っているが、Whitewallラボではデジタルデータからレーザープリンターを使って直接黒白銀塩のバライタ印画紙に仕上げるというのだから、注目される技術だ。
■モノクロ写真の魅力
ところで今回面白い発見をした。ライカMモノクロームを使ってシャッターを押し、背面液晶で撮影画面をプレビューするとすべてが作品に見えるのだ。つまり、カラーでは雑然としたなんでもない画面が、モノクロだとまるで作品のように見えるのだ。たぶん、これが“モノクロ写真の魅力”の1つだと思う。だからカラーで見れる写真は、そのままモノクロに変換してみても十分に作品として見れが、逆にモノクロ作品はカラー化しても見れないこともあるというわけだ。
そこで考えたが、カメラはカラーデータで撮影して、背面液晶とEVFはモノクロで見えるモードがあってもいいなと思った。このようなモードがあれば、撮影時にすでに気分は作家である。デジタルでは撮影時にモノクロデータでの撮影を選ぶことはできるが、カラーデータで撮影して可能性だけは残しておきたい。こんなカメラが欲しいと、とあるメーカーの技術者に伝えたが、商品化の可能性は不明でである。
最後に、写真の画質は解像度に加え、レンズの良さにも大きく関係してくるのだというあたりまえのことをいまさらながら再認識した。ただ、MモノクロームとM9の関係はどちらがどれだけ画質的に優れているかでなく、撮影者が日常的にどこまで大きくするチャンスを持っているのかということが、ポイントとなることはいうまでもない。ただ今回は、プリンターの解像度要素を加味していない。やがてそのあたりも含めて写真画像のクオリティーを明らかにしたいと考える次第だ。