●撮影してみると
まずは、撮影してみようとなりました。撮影は後処理の統一性の問題もありますので、デジタルの「Mモノクローム」ボディのみの使用となりました。レンズをボディに装着して、手に持ってみると、意外とずっしり来る感じがします。これはボディならびにズミルックスレンズの金属がステンレススチールであるかなとも思いましたが、実際はフィルムカメラのM-Aも、カラー対応のM(typ240)もずっしり感はあります。
それぞれのレンズは、その性格を見るためにF1.4開放で撮影しました。とはいっても、限られた条件のなかなので、正直言いますと、画角の違いを除けば、それほど際立った差異や特徴は見出せませんでした。簡単に言えば“よく写る”のひと言に尽きるわけです。ズミルックスM28mmF1.4ASPH.【作例1】、ズミルックスM35mmF1.4ASPH.【作例2】、ズミルックスM50mmF1.4ASPH.【作例3】の3本のレンズのうち、ズミルックスM28mmF1.4ASPH.だけはこのセットで初めて登場した新設計なのです。つまり、ライカMタイプレンズの開放絞りF1.4のズミルックスレンズシリーズに焦点距離28mmが加わったわけです。
【作例1】ズミルックスM28mmF1.4ASPH. 、F1.4・1/45秒、ISO320(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見ることができます)
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【作例2】ズミルックスM35mmF1.4ASPH. 、F1.4・1/45秒、ISO320(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見ることができます)
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【作例3】ズミルックスM50mmF1.4ASPH. 、F1.4・1/45秒、ISO320(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見ることができます)
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ピント合わせは、ピントとレンズのシャープさを見るためのために三脚にカメラを固定し、モデルさんの左右どちらかのまつ毛に距離計で合わせました。結果は、各焦点距離別の作例をご覧ください。必要十分な解像性能を持っていることはおわかりいただけると思います。
●撮影を終えて
それにしても、今回のカメラとレンズはあまりにも高価であり、コレクションアイテムですのでキズや汚れをつけてはいけないと若干興奮気味に撮影が進行しました。ま、それにしても“太っ腹に”、どうぞご自由にお撮りくださいと、お世話になったのも大変ありがたいことでありましたが、緊張したのも事実です。なお、今回はフィルムカメラの「M-A」の使用は省略しました。このライカM-Aは、露出機構などの電子回路部分が省略された、ライカM型のAnalog機というわけです、デザインを含めかつてのライカM3と同じであり、電子回路がない分、フィルムがある限りカメラであり続けられるわけです。また同じズミルックスの3本のレンズをカラーボディで撮影したらどうなるだろうかということになりますが、モノクロームボディのほうが解像感が高いので、それぞれのレンズの特徴は十分に表せたと考えますが、ライカM Monochromボディの性能は本シリーズの、
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