1947年 島根県に生まれ、京都で育つ。学生時代より写真に興味を持ち、独学で写真を学ぶ。1970年 フリー写真家となる。1975年より美芸指導を小松崎邦雄画伯に仰ぎ師事。同年より自然を中心に風景写真家活動に専念。1990年より写真と共に詩・文章にも意欲的に取り組み、個展、写真集、カレンダー、ポストカード、雑誌等で作品を発表している。

1986年 写真集「四季彩」発刊
1987年 写真集「心象仏蘭西」発刊
1987年 写真集「四季夢彩」発刊
1988年 写真集「カリフォルニア絵日記」発刊
1989年 写真集「四季光彩」発刊
1992年 写真詩集「休日は樹の下で」発刊
1992年 写真詩集「愛ですか恋ですか」発刊
1996年 ポストカードブック「Trees」「Flowers」「Fronce」発刊
1997年 ポストカードブック「CherryBlossom」発刊
1998年 写真集「四季彩」文庫発刊
1999年 ポストカードライブラリー「地中海の祝宴」「山海の恵み」共著発刊
2000年 ポストカードブック「沖縄」発刊

第7回京都現代写真作家展において優秀賞受賞 作品収蔵 京都府
展覧会-オリジナルプリント個展 JR大阪セルビスギャラリー他12回
現在 楫野写真研究所・主宰
同志社大学文学部博物館学研究室嘱託講師
日本写真家協会
日本写真芸術学会各会員
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樹のささやき

自然の営みの撮影をはじめて三十年近くの月日がたちました。
私にとっては大きな時間ですが悠久の刻の流れの中では、瞬きのごときのものでしょう。
森は大きく深く、どこまでも豊かでゆったりとしています。足を踏み入れると、そこには原始からのたゆまぬ鼓動が
心地よいリズムを打ち、樹々の一葉にまで生命をあふれさせています。
春になれば一斉に新芽をつけはじめ、幼木や若木と並んで老木も同じように芽吹きに参加します。
やがて死が訪れ、静かに倒れていくであろう老木の上に育つ幼葉が、風に揺れてキラキラと光る姿は
無上の美しさです。このとき、老木は身をもって私に語りかけてくれたのです。
自然の営みには、一点の作為もなく、すべては等しく同じ仲間であり、人もまた自然の一住民であること、
そして例え老いたりといえども、いつでも初心から始める勇気を忘れないことを私は老木から教えてもらいました。
以来私は、老木のように生きたいと願ってます。できる限り自然なふるまいで写そうと思っています。
目の前にある樹々の移ろいや森の空気を、感じたまま、素の気持ちでファインダーを覗き、
無意識のうちにシャッターを押すことが私の願いとなりました。
自然の一部を切り取りながらその映像は、静止せず、循環する生命の躍動を伝えていたいと思うのです。
自然のリズムの中で、自然の一員として迎えられ、自然とともに、
大好きな写真活動をこれからもつづけていきたいと思っています。
自然よありがとう。老木よありがとう。

かじのこういち
限定枚数:各5枚
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オリジナルプリント仕様・価格

印画紙=画面寸法・112mm×169mmクリスタル印画紙
マット=Ph7・無酸性紙 2mm
額=寸法・257×318mm本木地白木額・前面アクリル装着

作家・サイン入り

1枚 10.000円

注意事項

プリント及び額装に関しましては永年保存を考慮し製作致しておりますが、高温湿なところやまた直射日光の当たるところでの保存は印画表面に悪影響を与えますのでお避け下さい。

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