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≪写真11a≫ ビゾフレックス2(画像をクリックすると大きく見られます)

≪写真11b≫ アクセサリーシューの電気接点(画像をクリックすると大きく見られます)

■ビゾフレックス2
 別売アクセサリーとして用意されたライカの外付けEVFは、ライカならではの歴史的な名称ビゾフレックスとつけられています。ライカM(Typ240)の時から「VISOFLEX」の1型が用意されていましたが、M11用には「ビゾフレックス 2」と新しくなりました。写真に示しましたが、大型になりアクセサリーシューへの専用接点もシンクロ用の3点のほか16点もあるものです。「ライカM」のときは、ライブビューがないので理解できましたが、一見するとM11では不要ではとも思いましたが、しっかりとファインダーで覗いてピントを合わせたり、細かく構図を決めたりするのには必要なのでしょう。価格は約10万円です。

 ≪写真11a≫は、ビゾフレックス2をアクセサリーシューに差し込み、少し上に向けましたが、このようにするとローアングルでの撮影も可能となるのですが、上に向けないままではしっかりとのぞけてライブビュー撮影するときはアイレベルのEVFとして機能します。手前を下に押し込むと手前左右にある強力なマグネットにより固定され不用意に上がるようなことはありません。右の丸いのは視度補正用ダイヤルです。
≪写真11b≫は、アクセサリーシューの電気接点を示しましたがストロボシンクロ用の奥には16もの接点があります。

≪作例10≫ ビゾフレックス2のアングル(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

≪作例10≫ビゾフレックス2のアングル
ズマリットM50mmF2.4、F2.4・1/1000秒、ISO-AUTO64、AWB。ビゾフレックスは、本来は距離計連動範囲外の望遠レンズを使うためのアクセサリーとして用意されましたが、デジタルライカになってはライカM(Typ-240)の時にビゾフレックス1が用意されました。その時は単なる外付けEVFとして機能させて使いましたが、2型では視野範囲も広くなったので植木の中にM11を入れて目を離して50mmの最短撮影距離7cm近くで撮影したのが上の作例です。被写体はツツジですが、妙に黄色く見えますが、誇張はされた発色ですが、季節柄実際にこんな感じです。

≪作例11≫ ズミクロン35mmF2、第2世代(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

≪作例11≫ズミクロン35mmF2、第2世代
 新宿西口の空:F5.6・1/350秒、ISO-AUTO 64、AWB。1969年製、私のお気に入りのライカMレンズ、古いのにさすがの描写です。
≪キヤノン25mmF3.5(Screw)≫ 横浜市民ギャラリーあざみ野:F8・1/296秒、ISO-AUTO 100、AWB。1956年に発売されたトポゴンタイプの当時としては明るい超広角レンズで、薄くて、かさ張らないので時々持ち出します。フィルム時代は特に問題なく使えましたが、デジタルになり、当初は周辺減光が強かったですが、M11は裏面照射タイプになり周辺の減光も目立たなくなりました。(横浜市にて)

≪作例12≫ ヘクトール135mmF4.5(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

≪作例12≫ヘクトール135mmF4.5
F4.5・1/400秒、ISO-AUTO 64、AWB。白蛇のミニチュア。ライカ距離計連動機の焦点距離限界の135mmでの撮影は特に問題ありませんが距離計で行いましたが、もっと遠景をねらったほうが良かったのでしょうが、この日の撮影で気に入ったのはこのカットでした。さすが135mmF4.5での最短撮影距離1m近くでは深度も浅くなりました。(川越にて)

≪作例13≫ フォクトレンダー・ノクトン50mmF1(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

≪作例13≫フォクトレンダー・ノクトン50mmF1
F1・1/320秒、ISO-AUTO 250、写真展会場でお会いしたフォトジャーナリスト大先輩の柳沢保正さんをパチリと撮影させてもらいました。大口径ながら大変シャープなレンズですが、合焦ポイントを外れた前後に細かい線状のものがあると、拡大率を上げると光学的に色収差が発生するのは致し方ない部分ですが、これも極端にトリミング拡大でもしない限り実用上はまったく問題ないでしょう。

≪作例14≫ ISO6400をチェック、新宿ゴジラ通り(画像をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

≪作例14≫ISO6400をチェック、新宿ゴジラ通り
ノクトン50mmF1、F5.6・1/640秒、ISO6400、AWB。ライカM11の最高ISO感度はISO50000ですが、トップカバーの感度ダイヤルにはマニュアルの数値でISO6400が刻まれています。今回の撮影では、他のカットはすべてISO-AUTOで撮影していますが、ここではあえてISO6400の描写を見るためにマニュアルで設定していつもの場所で撮影しました。ピントはゴジラの顔に合わせましたが、ほとんど無限遠状態でした。ゴジラの顔を画素等倍でクロップして見ると、ISO6400ですからどうだろうかと思いましたが、わりとノイズがのりやすいと印象を持ったので、同じ照度下で、被写体、撮影レンズ・絞り値など条件をそろえて同じ画素数の他機種と比較撮影してみますと、ノイズがわずかにでやすいのを確認しましたが、やはりその差はきわめてわずかで、プリント仕上げということでは実用的には大きく変わらないでしょう。
■距離計連動カメラとしてのM型ライカ
 今回のライカM11は、手強いカメラでした。何がと問われると、あげれば切りがないのですが、かつて一眼レフが全盛の時代にはライカの良さは何かと聞かれると、80年も前のレンズが距離計に連動して使えるからなどと答えていましたが、M型ライカよりフランジバックの短いミラーレス一眼がでてきてからは、古いレンズが使えるというのはマウントアダプターが用意されたことにより日常となりました。この結果、ライブビューの撮像面で正確なピントを合わせができるようになり、多くの人々に新しい写真の楽しみ方を提供することができるようになったのは誰もが認めることでしょう。
 そこで、改めてM型ライカの魅力は?と問われると、やはり連動距離計が組み込まれているから、ということになるのです。2006年発売のライカM8、M9、M(Typ-240)と使ってきましたが、改めてこの時期M11を使ってみると、M(Typ-240)から大きな変化がありました。その1つが、ブライトフレーム枠を電気的な照明にしたことです。M11ではカメラをONにしてスイッチを入れて、ファインダーフレームがでてピントを合わせるのですが、速写性ということからはワンタイミングずれるのです。また電源をつねにONにしておけば、シャッターボタン半押しで撮影が可能となるのですが、長らく押していないとスリープするので、シャッターボタン半押しか、電源を改めて入れなおすという作業が必要となります。このあたりM(Typ-240)を使っていた時にはあまり気にならなかったのですが、M11ではなぜか気になるのです。これは測光方式が撮像面測光になったことなどと関係あるのかもしれませんが、起動がわずかに遅くなったような感じがするのです。さらに、せっかくここまで電子化したなら、少なくとも6ビットコード搭載のレンズを装着の場合には焦点距離情報を取り込んでいるわけですから、ファインダーフレームの表示は採光窓時代からの35+135mm、50+75mm、28+90mmのダブルフレーム表示ではなく、装着レンズそのもののフレーム表示だけでも良いような気がしますが、M型を求めるユーザーはそれで納得するかどうかは難しいです。
 とはいってもデジタルのミラーレスライカですから、背面液晶かビゾフレックスでのピント合わせですと見えるのは撮像範囲だけですから、より目的にかなった撮影ができるというということになります。このピント合わせは、ゝ離計による方法、背面液晶による方法、ビゾフレックス2による方法、さらに,鉢△任楼榮芦椎修奮搬臧充─▲團鵐箸合った部分を色表示するフォーカスピーキング機能があるので、どのピント合わせ方式を使うかはもちろんユーザーが決めるのですが、せっかくレンジファインダーのライカを求めたら距離計部分の合致で素早くピントを合わせをするのがM型本来の魅力だと思うのです。他のピント合わせ方式を使うと、最新ミラーレス一眼機と同じような機能を持たせていることで、ミラーレスのフォーカス機能を使い込むほど神経を使う部分が増え、距離計連動ライカの良さが遠のいて行ってしまう気がするのですが、いかがでしょう。レンジファインダー機の良さはピント合わせに対するその潔さが信条だと思う次第です。

追記)今回手間取ったのは、使い勝手がというか、GUIというか取扱説明書が難解なことでした。M9やM(Typ-240)はかなり直感的に使えましたが、2006年にデジタルレンジファインダー機に参入して以来16年も経つと開発者も若くなったからでしょうか? (^_-)-☆ 


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