【Canon P】正面と軍艦部(画像をクリックすると大きくなります)
【上海58】正面と軍艦部(画像をクリックすると大きくなります)
■ Canon P
ボディにはキヤノン「P」と刻印されているが、ポピュレール(Populaire)というのが正式のようだ。1959年の発売で、日本のカメラが一眼レフの開発にシフトした年であって、同じ年にキヤノンフレックスとニコンFが発売されている。シャッターは金属膜で、B.1〜1/1000秒まで。レンズはCanon Lens 50mmF1.8が付いているが、このレンズは不思議なもので内部に水あめのようなものが析出し、拭いても拭いても曇りが出てくるので半ばあきらめている。知人が若いころに買ったというのを預かっているが、ほとんど新品の革ケース付きだ。この50mmF1.8付きで、当時は47,700円というからかなり高価だったと思うが、名称からしてわかるように普及機だったが、9万台も売れたキヤノンのベストセラー機であった。後の1961年には、50mmF0.95付きのキヤノン7が発売されている。
■ 上海58
中国製のバルナック型ライカだ。上海58には距離計とファインダーが分かれたライカタイプのI型と、一体化されたII型と2種類あり、II型はさらに製造番号により、IIa〜IId型まで分類されてるが、本機はd型である。レンズは、沈胴式の上海50mmF3.5がついているが、ボディ、革ケースともかなりの美品である。シャッターは、T.1〜1/20秒、B.1/30〜1/1000秒。58型の意味は、1958年に製造が開始されたからで、ここにある上海58-IId型が最終モデルで、1962〜63年に製造されている。本機はE社のEDさんが中国へ行った時のお土産としていただものだ。