■Sony α7R (写真2、作例2)
写真2 Sony α7R(クリックすると大きな画像で見られます)
作例2 ゾナーT* FE35mmF2.8ZA。絞りF5.6・1/320秒、ISO100(クリックすると、画素等倍まで拡大して見られます)
ソニーから、フルサイズのミラーレス機「ソニーα7」と「ソニーα7R」が11月15日に発売になりました。ソニーはもともとAPS-C判のEマウントカメラとしてNEXシリーズを発売していましたが、NEXでなく、フルサイズにして“α”としたところがソニーがいかに力を入れているかということです。
発売後ソニーの関係者に聞いたところによると、レギュラー画素タイプの「α7」を購入した人のほうが多く、高画素タイプ「α7R」の人はきわめて少数だというのです。「α7」は画素数が有効約2,430万画素、「α7R」は有効約3,640万画素と高画素で、解像感を高めるために光学ローパスフィルター効果をもたせていないのです。このほかに連写速度は、α7Rは1.5コマ/秒、α7は2.5コマ/秒ですが、α7では追随性と高速性よい位相差検出方式AFも搭載することで高速なAFを実現しているというのです。一方「α7R」は、従来通りのコントラスト検出AFだというのですが、AF速度を従来比で約35%短縮した新しいAF方式ということです。実際専用のゾナーT* FE35mmF2.8ZA(写真右上)をα7Rに装着して操作してみると、感覚的にはかなり速くなっているのを実感できます。
【いつもの英国大使館正面玄関:ゾナーT* FE35mmF2.8ZA】 絞りF5.6・1/320秒、ISO100、AWB、三脚使用。いつもの通り、絞りF5.6に設定し、三脚使用での撮影です。ピントは画面中央建物の上についている紋章に合わせてあります。この部分の解像感と周辺の壁の質感、立体感などを画素等倍で見てください。すでに、この場所ではさまざまなカメラの実写データを画素等倍見られるようにと本シリーズの
「第18回」に掲載してありますので、ご覧下さい。
本機の撮像素子はフルサイズですが、APS-C判のソニーNEX-7との関係や、ライカ判フルサイズで同じ3,600万クラス画素数のニコンD800Eとの関係など、それぞれの記事を見ていただけるとそれぞれの実力傾向がわかります。英国大使館正面玄関の画面全体を見てすぐに気づくのは、車止めの黄色いポールの発色傾向がかなり同じソニーのNEX-7に似ているソニーカラーであることです。そして紋章のシャープさに関しては、高画素であることから、クラス最上位にあることは間違いないでしょう。