■撮影を終えて
札幌という地で、急に思い立っての撮影でしたが、まずまずの結果がでました。もちろんAiノクトニッコール58mmF1.2Sであり、ノクトニッコールを意識してサジタルコマフレアの発生を極限まで抑えたというAF-Sニッコール58mmF1.4Gなのですから、夜景撮影でも試してみたかったです。しかし写した結果からすると、面白い事実が判明しました。一部場面では、解像力的に見るとAF-Sニッコール58mmF1.4G<AF-Sニッコール50mmF1.8G<Aiノクトニッコール58mmF1.2Sという関係が見えました。もちろん、この評価へは異論があるかも知れません。もし、フィルムカメラで3本のレンズを撮り比べたらどうだろうか?、Dfでなく、光学ローパスフィルターのないカメラで撮影したらどうかなどです。ただ、今回は同一ボディで同一ポジション、同一絞りなどと、限られた条件であり、個体差、撮影技術の問題もあるでしょうから、さまざまな場面でもっと試してみればいいのですが、今回の比較画面は少なくとも同じ場面で5回以上シャッターを切って、ピント合わせしたターゲットが画素等倍まで拡大して、最もシャープな場面を判断カットとするのですが、意外とコマ毎に画質のバラツキは少なく、同じようなレベルで繰り返し撮影できるという印象が残りました。
それでも、AF-Sニッコール58mmF1.4Gは、ピントの合ったところはきりっとシャープで、ボケの描写は柔らかいという特性は十分に確認できました。作例の解説のところでも書きましたが、A3ノビ(約半切大)に拡大プリントしても、あまり解像の差は目立たないのです。これをもしA2とかさらに大きくしたらどうだろうかということですが、僕の写真生活にはそのようなチャンスはなかなかありません。とはいってもニコンDfの画素数は1625万です。最新の高画素タイプ一眼レフであるニコンD810では3635万画素、今回と同じレンズをD810で使ったらどうなるのでしょうか。興味は尽きません。 (2014.7)