デジタルのレンジファインダーライカは、2006年発売の.薀ぅM8(CCD、APS-H、1030万画素)からで、M9(CCD、フルサイズ、1850万画素)、M(Typ240、CMOS、フルサイズ、2400万画素)、M10(CMOS、フルサイズ、2400万画素)、'M10-R(CMOS、フルサイズ、4000万画素)、M11(CMOS、フルサイズ、6000万画素)で5代目となり、フルサイズ化、CMOS化、高画素化などとスペックアップさせてきましたが、M11ではどのような変化を見せたのでしょう。M11の特徴は、64GBのメモリーを内蔵、ブラックボディはトップカバーをアルミニュームとしたことにより、M10より20%軽く、フィルムカメラのM6ぐらいの重量であるなどがあげられています。ライカカメラ社自身がミラーレス機を発売しているなかで、レンジファインダー式のカメラとして、最新のミラーレス機とどのように折り合いをつけたのかなど、大変興味がわく部分です。そんな視点をもって、ライカM11をレポートしてみました。
≪写真1≫ 外箱と内部梱包材(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真1≫外箱と内部梱包材
外箱はかつてのような引き出しのついた箱から普通になりました。中の緩衝梱包材は黒いウレタンはスポンジが使われていますが、これは現在の日本のカメラが段ボールなどで構成しているのに対して最も異なる部分です。右上の白い紙にはiPhoneとiPadの製品に関しての動作の注意書きです。
≪写真2≫ 取扱説明書(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真2≫取扱説明書
中央:箱に同梱されていたのはクイックスタートガイドだけでした。左:ダウンロードして自分で出力したPDF版、右:請求したら航空便で送ってきた取扱説明書。発売までに間に合わなかったのでしょうか?。ドイツからきたのが見やすくわかりやすかったです。解説文は日本語ですが、挿絵の部分はすべて英語です。
≪写真3≫ ライカM11と6ビットコード付きの交換レンズ(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真3≫ライカM11と6ビットコード付きの35mm、50mm交換レンズ
今回ここで使うレンズは、ライカM11の機能を十分に引き出すためにクラシックや他社製品でなく、あえて6ビットコード付きのズマリット50mmF2.4とズマリット35mmF2.5を用意しました。もちろんクラシックのお気に入りや、サードパーティー製のレンズも使ってみます。
■ライカM11の各部
≪写真4≫ 操作する感じでボディを斜め上から見ると(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真4≫操作する感じでボディを斜め上から見ると
左から、ISO感度ダイヤル(ISO64・200・400・800・1600・3200・6400とマニュアルMでISO64〜50000、オートAのポジションが刻まれています。写真はオート(A)にセット。設定はダイヤルを持ち上げて行えます、▲曠奪肇轡紂識ο討魯轡礇奪拭実度ダイヤルで、絞り優先オートの(A)ポジションにセットしてあります。シンクロ同調は1/180秒。その右はE展札好ぅ奪舛肇轡礇奪拭璽椒織鵝兵命燭OFFの状態)。右上い魯侫.鵐ションボタン(初期設定では押し込むことによりライブビューの時に拡大表示される)、右肩ゥ汽爛曠ぁ璽襦丙得顕萍未良充┐鯀犧遒任ます)、ボケてますが、背面右Ε札鵐拭璽椒織鵑肇札譽ターボタン
≪写真5a≫ バッテリーの取り外し(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真5b≫ バッテリーと記録メディアのセット(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真5a、5b≫バッテリーと記録メディアのセット
底蓋は、フィルムカメラ時代からの取り外し式ではなくなり、≪写真5a≫の白いレバーを回転させるとバッテリーがポンと飛び出しますが、このままでは取り出せないのです。もう1段軽く押すと取り外しできるセーフティー機構となっていますが、1度わかれば簡単ですが、知らないとからくり箱のようで苦戦します。≪写真5b≫はバッテリーを取り外した状態ですが、バッテリーの頭部がボディ底面の構成パーツになっているのは新しい発想です。この部分にマークシールでも貼れば複数のバッテリーの使い分けも便利かもしれません。SDカードは、バッテリーを取り外した状態での押し込みで出し入れできます。なお、M11には64Gの内蔵メモリーが搭載されていて、SDカードと内蔵メモリーを設定により、DNGとJPEGを分けて保存したり、DNGとJPEGを内蔵メモリー優先保存に、SDカード優先保存、DNGとJPEGをSDと内蔵メモリーにバックアップなどと好みに応じて選択保存できるように設定できます。今回の撮影では、JPEGですべて保存をSDカードに行いました。
≪写真6a≫ 純正の電源変圧器(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真6b≫ サードパーティーの携帯バッテリーで充電(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真6a、6b≫バッテリーの充電
≪写真6a≫は、純正の電源変圧器。入力:AC100〜240V、出力:5Vと各社のカメラ用充電器、スマホ用充電器と大きく変わることはない規格で、「USBタイプA⇒タイプCコード」で専用のバッテリー充電器(バッテリースタンド)にセットして充電を行います。この純正の充電器を介した状態で、タイプC側コネクターをボディに直接つないでも充電は行えます。
≪写真6b≫は、試しにサードパーティー「GREEN HOUSE」の携帯バッテリーと100円ショップで買った“タイプA⇒タイプC”コードを介してボディ内バッテリーへ充電してみましたが問題なく行えました。したがって市販のスマホ用充電器や車からの電源からもチャージはできるわけです。必要以上に長く、太いコードより、短い“タイプA⇒タイプC”コードの方が取り回しはいいです。なお、右の写真でグリーンに点滅している部分は「ボトムランプ」と呼ばれ、充電中やメモリーアクセス中に作動します。
≪写真7≫ 背面液晶メニュー画面(画像をクリックすると大きく見られます)
≪写真7≫メニュー画面
ボディ背面左下の“MENU”ボタンを押してみました。見れば大体わかる感じですが、これにタッチパネル、セレクターボタン、センターボタン、サムホイールなどを操作して設定します。左の“LV”に打ち消し線が入っていますが、ライブビューを使わないモードにセットしています。その右“横長の□”は1コマ撮りですが、3コマ/秒の低速連写・4.5コマ/秒の高速連写を選べます。上半身マークはユーザープロファイル、“24/50”は50mmF2.4レンズが付いていることを表示しています。6ビットコード付きでないレンズを装着した場合には、“Uncoaded”とこの部分に表示されます。各機能は、マニュアルセットもできます。下列左はJPGをセット、その右はJPG+DGN、さらにその右はL・M・Sとファイルサイズを選択できます。その右はメモリーのフォーマット、一番右はメインメニューのリストです。この背面液晶は、指先のタッチによりスクロール、拡大・縮小などもできます。このメニューボタンを2回押すとサブメニューに入ります。それぞれ選択したメニューはシャッターボタン半押しで決定されます。
随分と前置きが長くなってしまいました。本当はまだまだ書かなくてはいけないのですが、以下さまざまな条件で撮影していくなかで各種技術を紹介していくことにします。