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ムービーフィルム入門講座
幅・長さ・パーフォレーション
(パーフォレーションというのはフィルムの横にあいている、穴のことです。)

フィルムの幅、つまりフィルムのサイズには以下のようなものがあります。

1. 70mm(撮影用は65mm)

これは画面の縦横比が1:2.06という超ワイドスクリーン用のフィルムです(スーパーパナビジョン方式の場合)。
『アラビアのロレンス』や『2001年宇宙の旅』などで使われていました。
映像が記録される部分は撮影用65mmフィルムでは52.50mm×23.00mmで、映写用70mmフィルムでは45.59mm×22.10mmとなります。

2. 35mm

これは商業用のムービーフィルムとして最もよく使われています。
画面の縦横比には1:1.38のスタンダード、1:1.85のビスタビジョンサイズ、1:2.35のシネマスコープ(あるいはテクニスコープ)サイズなど様々なものがあります。そのままの縦横比で、フィルムに記録する方式もあれば、光学的に縦(あるいは横)を圧縮して記録し、映写時にアナモフィックレンズ(縦方向と横方向の倍率の異なるレンズ)を使用してもとの縦横比に戻す方式もあります。

3. 16mm

これは、どちらかというと記録映画やアマチュアに使用されています。
画面の縦横比は普通1:1.33です。

4. 8mm

これは、家庭でも手軽に扱えるフィルムです。
その独特の画質のために最近は、CMやミュージックビデオで使われることもあります。
8mmフィルムは、フィルムの片側にだけパーフォレーションがあいていてそのサイズによって2種類に分かれています。
S-8タイプは、商品名でSingle-8あるいはSuper-8と呼ばれているもので、縦長の小さいパーフォレーションがあいています。画面の縦横比は1:1.36です。これらはあらかじめ、使い捨てのフィルムマガジンに入っていて、もっとも手軽に扱うことが出来ます。マガジンに入っているフィルムの長さは約15mです。
R-8タイプはレギュラー8と呼ばれているもので、パーフォレーションは大きめで、16mmフィルム同じサイズです。その分画像を記録するスペースが小さくなります。

それでは、代表的なフィルムについて、まとめておきます。

映画方式 撮影用フィルム 映写用フィルム スクリーン縦横比 その他
スーパーパナビジョン
1:2.06 6チャンネルマグネティッサウンドクラック
ウルトラパナビジョン 1:2.75 6チャンネルマグネティッサウンドクラック
スーパーテクニラマ70 1:2.06
ビスタビジョン 1:1.85
35mm スタンダード 1:1:38 サウンドトラックについてはこちらをご覧ください
35mm ワイドスクリーン
(ビスタビジョンサイズ)
1:1.85
1:1.66
35mmスタンダードのフィルムで天地が切られることを考慮して撮影。
35mm シネマスコープ 1:2.35
テクニスコープ 1:2.35
16mm スタンダード 1:1.33
スーパー16 1:1:85
1:1.66
S-8
(シングル8・スーパー8)
1:1.36 8mmフィルムについてはこちらをご覧ください
R-8(レギュラー8) 1:1.33

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