【写真13】(写真をクリックすると拡大されます)
■Ricoh GXR+MountA12+Hektor2.8cmF6.3
【写真13、作例13】
同じく対象型の広角レンズ「ライツ・ヘクトール2.8cmF6.3」です。1935年製造のものなので、なんとほぼ80年近くも前のものです。こちらもスーパーアンギュロンと同じ条件で撮影してみました。なおこのヘクトール2.8cmは開放絞りがF6.3なので、1段絞り込んだF9で撮影しています。
【撮影データ】絞りF9・1/189秒、ISO200、−0.7EV補正、AWB、撮影:2011/07/15
【作例13】(写真をクリックすると拡大されます)
撮影結果はご覧のようで、画面全体にフレアがかっていますが、約80年も前のレンズであること、ノンコートであることなどを考えると、解像力を含めて立派なものです。このフレアはレタッチソフトのレベル補正処理をすれば一発で消せます。フィルム時代にはなかったデジタルならではのメリットです。GXRマウントA12の素晴らしさは、ライブビューでのピント合わせですが、使ってみると頭で考えるよりさまざまな応用があり、僕の周りの多くのライカ使いの人々が大口径レンズや望遠レンズなどで改めて、ピントの山は1カ所であることを認識して、新旧レンズを楽しく使っています
【写真14】(写真をクリックすると拡大されます)
■Ricoh GXR+GR LENS A12_28mmF2.5
【写真14、作例14】
APS-Cサイズで1,230万画素のCMOSを使ったカメラユニット。2010年の発売だから、当時のGRデジタルIIIのAPS-C判として発売されたのでしょう。GRデジタルはその後IV型となり、2103年5月に発売された「GR」は、V型とせず名称をその「GR」としたところが時代を感じさせます。本機の名称は「GRレンズ」であって、GRに対する思い入れを感じさせます。A12_28mmF2.5は、1,230万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載という意味ですが、28mmF2.5は商品名であって、実際の焦点距離はAPS-C判であるから18.3mmF2.5です。
【撮影データ】絞りF5.6・1/1070秒、ISO200、AWB、撮影:2012/12/07
【作例14】(写真をクリックすると拡大されます)
2013年5月に発売された同じAPS-C判の“GR”と描写の違いはどうあるのかということでこの場に引張りだしましたが、撮影結果は、画素なりの描写で、可もなく不可もなくという感じです。
【写真15】(写真をクリックすると拡大されます)
■Pentax Q+01 STANDARD PRIMELENS SMC PENTAX 8.5mmF1.9 AL[IF]【写真15、作例15】
ペンタックスQは2011年に発売されました。レンズ交換式としては最小で、1,240万画素、1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサーを搭載しています。この1/2.3型のセンサーは、4.6×6.2mmの画面寸法で、標準レンズは8.5mmです。35mm判に換算するときは5.53倍しますので、8.5×5.53≒47mmとなります。ペンタックスは、フィルムカメラの時代には67判、645判、35mm判、110判と4系列のレンズ交換式の一眼レフカメラを作っていました。デジタルになってからは、レンズ交換式としては645D、APS-C判に加えQマウントカメラが加わったのです。ミノックス判が8×11mmで、110判の画面サイズは13×17mmなので、ペンタックスQの画面サイズはそれよりも小さいということになります。画素数は1,240万ですから、A3ノビ程度の引伸ばし必要十分といえるわけですが。画面サイズ8.5×5.53mmは、どのような描写をするか、大変興味がありました。
【撮影データ】絞りF3.2・1/1000秒、ISO125、AWB、撮影:2011/10/31
【作例15】(写真をクリックすると拡大されます)
写した結果は、大変バランスいい描写を示し、少なくともA4プリントではまったく問題なく。逆にA3ノビのプリントを見るとかなり頑張っているなという感じの描写です。
なおペンタックスQはその後進化して、2013年7月に上位機種として画素数は同じ1240万画素の1/1.7型裏面照射型CMOSセンサーを採用した「ペンタックスQ7」を発売しています。センサーサイズが約140%アップしたということで、さらに高感度に対応し、高画質になったそうです。なお、同じプライムレンズ8.5mmは、約4.6倍で35mm判換算39mm相当の画角となります。