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チョートク・ニュース
2005
9/7
新刊「ライカと味噌汁」 MJブックスにて好評発売中!!
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2005
9/7
さらばライカ好評発売中
2005
9/7
CHOTOKU×RD-1 販売中!
2005
9/7
「偽ライカ同盟入門」 販売中!
2005
2/8
☆「WIEN MONOCHROME 70's」☆MJブックスにて販売中!詳しくはこちら
2004
10/12
特別講演会「写真家・田中長徳”カメラの未来を語る”」開催!
2004
2/26
お待たせしました!
京都mediajoyにて
田中長徳トークショー開催決定!
2003
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2003
8/31
京都mediajoyにて
田中長徳トークショー開催決定!
2003
2/23
京都mediajoyにて
田中長徳トークショー開催
2003
2/14
チョートクvol2
ビデオ版発売
2002
9/16
クラカメ共和国
建国
2002
9/16
mediajoyにて田中長徳トークショー
開催
2002
7/22
ビデオ・DVD
チョートクin京都withライカM7
発売!
こう書くと、何のことか分かりませんが、今回書くのは「ライカには人と人とを結びつける不思議な力がある」ということと「ライカに使用する理想のレンズの本数」のことです。
この二つの言葉は、もう10年も前に、いきなり「発見」して、なるほど、ライカというのは不思議なモノだな、と思っていたのですが、あの当時にこの言葉を思いついたのは、いきなり頭の片隅でそういう言葉が光ったというだけのことでしたが、毎回、毎回、ライカを縁にして新しい人間関係がそこに構築されて行くのは、実に不思議と言わざるを得ません。
ライカを駆使する著名写真家と知り合いになれたのですが、そういう時に感心するのは、彼らはシンプルな機材で仕事をしているという事実でした。
この前、イスタンブールに行って来ました。実に28年ぶりの訪問でしたから、この前に行ったのは、あれは自分の20代の後半の時のことなのです。
その時の機材は、ライカM2を1台持って、それにソ連製の2本のレンズ、つまり28ミリのオリオンと50ミリのジュピターでした。ライカを長年使って教えられたのは、レンズは最小限の方が、その効果があるという点です。
よく、初心者の人は、せっかく購入したライカM7であるというので、無理をして21ミリから135ミリまでの全レンズを揃えて、そのレンズをすべて鞄に詰め込んで撮影に行って、結局、どのレンズもモノにならないという悲劇に遭遇します。
これは、レンズへの欲望が、ライカで撮影をするという「創作欲」を遙かに越えてしまった状態、つまり、レンズの輸入超過なわけです。
これでは、折角のライカが十分に活躍できません。本当は1本のレンズだけで仕事をするのがベストなのですが、我々、凡人はそれはまず不可能と言って良く、それならレンズは2本までは許されるであろう、というのが私の考えなのです。
その二本のレンズですが、広角+標準、あるいは、標準+望遠という組み合わせが、ベストであって、広角+望遠というのは、どうも本物ではない気がしています。
大昔、30年も前のこと、某売れっ子写真家が、ニコンFに20ミリと200ミリの2本を常用レンズとしていて、「ボクの写真術は、広角で突っ込むか、望遠でひっぱるかです」などと書いていたものでしたが、そういう「視覚のアクロバット」あるいは「交換レンズのサーカス」とでも言えるレンズの展開は、これが交換レンズのメーカーの広告なら仕方がないと思いますけど、ちゃんとした「表現者」であって見れば、レンズの描写に寄りかかって、自己を喪失した貧相カメラマンということで、冷静に考えて見れば、あまり感心したことではありません。
ライカの縁で、面識を得た人々と言えば、古くは木村伊兵衛先生で、レンズは50ミリのズミルックス1本だけでしたし、エルンスト・ハース氏とリー・フリードランダー氏は、ズミクロン35ミリ、ウイリアム・クライン氏は、エルマリート28ミリ、エドヴァンデル・エルスケン氏は、エルマリート21ミリで、それぞれに自分のレンズの眼が決まっているわけです。
以上はお目にかかった写真家の部ですが、話に聞いた方では、スナップの神様、ブレッソン先生のスナップ中の姿を見た、木村伊兵衛先生の目撃談では、巨匠は沈胴のズミクロン50ミリであったそうです。
「一人の写真家に一本のレンズ」というセオリーがここに存在しそうです。
それで、今回の私のイスタンブール行でも、レンズは一本にしたかったのですが、何しろ、旅に1本のレンズというのは、なかなかに強靱な自己の意思の保持という問題が生じて来るので、私の場合にはとうてい無理で、今回はライカM2−M(ただしモーターはなし)に、28ミリと50ミリのレンズを持参して、久しぶりにイスタンブールをスナップして来ました。
そのレンズは、通常なら、リコーGR28ミリレンズと、コシナのカラースコーパー50ミリあたりでしょうが、レンズのブランドに精神的に寄りかかりたい「弱者」の私は、もう少しブランドを上昇させて、マクロスイター50ミリと、アンジエニュー28ミリを持参しました。
どちらも、アルパの一眼レフ用のレンズなのですが、50ミリマクロスイターの方は、アダプターでライカに距離計連動します。
28ミリのアンジエニューは、目測ですが、これは深度が深いからこれ
で十分でした。
「一人の写真家には1台のライカと一台のレンズ」は理想ですが、なかなか守ることが出来ません。それで「1回の撮影には、1本のレンズ」という風に、いささか条件を緩和して、毎号1本のレンズで、撮影をするという私の連載が、アサヒカメラ2003年の1月号から始まります。
この方も是非、ご覧ください。
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